スエズ運河の船座礁事故から、本当のスエズ運河を知った

スエズ運河のコンテナ船が座礁(2021.3.23 AM7:40)したことで、船の往来ができない状況が続いていています。
数週間もかかる可能性があり心配なのですが、この写真を見て今までスエズ運河について、初めてしったことを書きたいと思います。
【3月26日 AFP】エジプトのスエズ運河(Suez Canal)で巨大コンテナ船が座礁し、運河が遮断されている問題で、離礁作業に当たるオランダ企業トップは、復旧には「数日または数週間」かかる可能性があるとの見解を示した。
今回知ったこと
ニュースで、上の写真を見て、「スエズ運河」に対して自分が抱いていたイメージと完全に違っていました。
スエズ運河の幅が狭い!
船が一隻横になったら、塞がってしまうくらいの幅しかないんですね。
船と言っても大型タンカーなので400mくらいはあります。
思っていたイメージはもっと広いものを想像していました。
学生時代にスエズ運河は、ヨーロッパとアジア圏を結ぶ重要な交易路だと学びました。
アフリカ大陸を回らなくて済むので、ショートカットできて船の航海の時間は大きく短縮できます。
「スエズ運河xショートカット」
それくらいの知識でした。いままでスエズ運河の写真や映像を見る機会も、無かった思います。
詰め込み教育だから、仕方ないですね。。。
タンカーの座礁ポイント
Googleマップに座礁ポイントをプロットしました。
地図を引いて見ると、スエズ運河は確かに狭いです。狭いという事は知っていましたが、広大な砂漠がある地域で、地図上で狭く見えるからと言っても、頭の中のイメージはもっと壮大な運河を想像していました。
深さはどれくらい?
ネット検索では「24m」ということでした。
往来できる船舶は、水につかる深さ(喫水)が決まっており「20m」以下となっています。これを「スエズマックス」と呼ぶようです(幅や高さなども含めて)。スエズ運河の運営開始当初は8mだったようですので、改修工事を何回か行い、より大きな船舶も往来できるようになったんですね。
事故を起こした船舶
船舶情報
- 名前:エバーギブン
- 船籍:パナマ
- 大きさ:全長400メートル、幅59メートル、22万4000トン
- 保有会社:日本の正栄汽船
- 運用会社:台湾の長栄海運
保有会社は日本というのも、驚きの一つでした。
まとめ
「1万5000~2万立方メートルの泥や砂を除去し、12~16メートルの深さを確保する必要がある」ということで、除去作業は難航しているようです。
スエズ運河を封鎖している状況で、他の船の渋滞も発生しているようです。平均50隻/日程度の船舶の往来があるようです。
今回の事故で損害金額も相当なものになるでしょう。原油価格が高騰する原因にならないことを祈ります。
このニュースをきっかけに、スエズ運河の正しい知識が身に付きました。パナマ運河も気になってきました。