「フラット35」最長35年ローンの最低金利2年3か月ぶりの高騰
「フラット35」の金利(最長35年ローン最低金利)が今月、2年3か月ぶりの水準まで引き上げられました。
長い間、超低金利が続いておりますが、今後金利が上昇する予兆なのでしょうか?
金利上昇の理由や、今後の動向について考えてみましょう。
住宅金融支援機構の発表
金利引き上げの内容は、このようになっています。
発表内容
- 2021.2月から0.03ポイント引き上げ
- 2021.3月は年1.35%
要因は、最近の国内の長期金利が上昇傾向にあることを受けての判断のようです。
2018.12月以来の2年3か月ぶりの高い水準です。
長期金利の上昇の理由は?
一言でいうと、アメリカの長期金利が上昇し、日本も連れて上昇。
国債は国の借金の肩代わりをしてもらうために発行する借用書のようなものです。
国債の中の「10年物国債」というのがありますが、こちらの利回りが先月に5年ぶりの水準まで上昇してきています。利回りというのは、その債券を持って入れば数%プラスになるというものです。運用利回りって聞いたことありますよね(ローン金利は持っているほどマイナスが膨らんでいきます)。
・変動金利型や、固定金利期間選択型のうち短期間のものなど、短期間で金利が変動していく金利タイプでは、 一般的に、短期プライムレートなどの「短期金利」に連動しています。
・10年以上の固定金利など長期間金利が固定される金利タイプでは、10年物国債利回りに代表される「長期金利」に連動する傾向が強くなります。ただし、金融機関の資金調達金利によって格差が生じています。
・フラット35の金利は、住宅金融支援機構が提示する金利に、金融機関が利益とコスト分を上乗せして設定されています。 (住宅支援機構は、10年物国債金利+国債金利とMBS利率の差+機構の運営費、を提示)
アメリカの景気対策
アメリカ大統領のバイデンさんが、大型の景気対策で2兆ドル規模を市場に投入するとニュースでやってますね。国債を大量に発行することを意味します。
- 国債が大量に増える
- 国債の価値が下がる(レアで無くなる)
- 金利が上がる
分かりづらいですが、国債の価値が下がると、金利が上がるんです。
アメリカ10年金利
一番右の「1.694」というのが現在の数字です。
2020.3あたりだと「0.4」くらいで底打ち、急上昇しています。
上がったといっても、長期で見るとまだまだ低水準ではありますが、この先更に上がるのか、そろそろ下がるのか注目が大きい要素です。
ドル円相場
「10年国債利回り」が上昇したことで、ドルも上昇しています。2006年の水準まで1か月ほどで急上昇しました。かなりの円安が進行中です。
今後ローン金利は上昇する?
住宅ローンを借りている我々からすると、気になるのが
この先、更に金利が上昇するのか?
ということですよね。
今回の上昇は、投資家の景気回復への期待が膨らみ、このような状況となっています。
コロナ患者数はアメリカがワースト1位であり、ワクチン投入で明るいニュースが継続すれば、更に金利も上昇する可能性もあります。
今は異常なスピードで上昇したため、一旦止まるか、下がるという見方もあります。
あとは、日銀の景気対策の黒田バズーカーが最近おとなしく、世界中で円が弱い状況にあるため、何らかのコメントが出れば、上昇トレンドも変わるかもしれません。
まとめ
私が19年前に住宅ローンを借り入れた時の、住宅金融公庫の35年ローン金利は4%でした。
4%でもバブル期に比べると半分程度の金利であったため、低い水準で借りたと当時は思っていましたが、その後超低金利(マイナス金利)時代になり、ローンを借りやすい時期が長く続いています。
私も、低金利のローン商品に借り換えをして全体の返済額を減らしてきました。
それからは、あまり繰り上げ返済もしなくなりましたが、理由は繰り上げ返済をするより高い利回りの投資信託などに投資した方が、利回りが良いからです。
しかし固定金利なら、安心ですが変動金利の方は心配が募りますよね。今後、金利についてウォッチしていきたいと思います。
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