ネットワークのボトルネックを解消して快適な在宅ワークリモート環境を整備
これまで有線LAN配管で躓いて、業者に依頼して有線LANを敷設できました。
パソコンに繋ぐLANアダプタがボトルネックで、通信速度を大きく下げてしまっていました。
今回は、快適な在宅リモートワーク実現に向け、LANアダプタ等の改善を行っていきます。
先日、コミュファの無償サポート範囲で1階から2階への有線LANの敷設が完了しました。...有線LANケーブルの壁内配線(業者敷設編)先日、サービスプロバイダーのコミュファ(by CTC)の、「ゴールドメンバーズ」という長期会員の特典サービスを使い無償で有線LANの敷設を依頼できる事を知ったので、予約を取りました...
これまでの「有線LAN敷設への道のり」については、下記リンクからどうぞ。
コロナウィルス蔓延により、緊急事態宣言が再発令され私の会社でも、リモートワークの割合が増えることになり自宅のWifiを使って会議を行っています。以前からリモートワークの際に気になっていたのですが、たまにWifiが瞬断されることがあったり、しばらくつながらなくなることもあったのですが、会社側のサーバーの問題だと思っていました。最近、繋がりにくくなった際に同僚に、「今、会社のVDI繋がる?」って聞くと全く問題...
無線LAN中継器を使った場合の速度
2階の子供部屋のWifiの電波が弱いので、無線LANの中継器を購入しましたが、ソフトバンクにMNPして通信プランを「データメリハリプラン(50ギガ)」にしたことで、Wifi接続ではなくキャリアの電波4G(自宅では5Gは繋がらない)での通信がメインになり、子供からのクレームが無くなりました。
せっかく購入した無線LAN中継器はセットアップしただけで使わず、押し入れに眠っていました。
無線LANの中継器は、「TP-Link 200RE」というエントリーモデルです。2000~3000円で購入できる、コストパフォーマンスに優れたモデルです。
TP-Link 200REは、無線LANの中継器ですので、Wifiの電波を延長するものです。ということで、有線LANを敷設してネットワーク環境を改善しているので、用途が違うと思っていました。
ふと思い出したのが、「TP-Link 200RE」はWifi電波延長機能の他に、有線LANケーブルを刺してアクセスポイントにする「APモード(ブリッジモード)」接続にも対応しています。
せっかくなので、速度測定をしてみることにしました。
「TP-Link 200RE」のAPモードでの接続スピードは、84mbpsです。
「中華LANアダプタ」での速度は71Mbpsでしたので、微妙に早くなっています。
「TP-Link 200RE」までの経路は、前回の測定で「1.4Gpbs」でしたので、そこから無線LAN化すると90%も速度が落ちてしまいます。
ちなみに私のスマートフォン(Google Pixel 5)で1FのWifi電波を使った通信速度が、350Mbps程度ですので全く及びません。スマホが高性能すぎるんでしょうか。
RE200は、次世代11ACのWi-Fi技術を使用することにより、既存のWi-Fiカバレッジを拡大します。最高で750MbpsのデュアルバンドのWi-Fi接続を実現し、ノートパソコン、スマートフォン、タブレット、その他のワイヤレス対応デバイスへ信頼性の高いインターネット接続を提供します。
会社のWifi環境について
私の勤務している会社は、社内LANにWifi通信のネットワークで接続しています。
今まで測定したことがなかったのですが、測定してみました。
- 下り:22Mbps
- 上り:47Mbps
こんなに遅いとは思いませんでした。
「TP-Link 200RE」や「中華LANアダプタ」より、75%も低速です。
私が「有線LAN敷設を試みよう」と思った理由は、在宅リモート勤務中にWifiの電波が途切れる場合があり、その際の復旧のためログインなどやり直しが発生し、こちらから資料を映して会議している場合に迷惑が掛かってしまうことがあり、改善したいと思いました。
今思うと、速度的な問題が根本的な問題ではなく、電波の途切れる原因究明が必要だったように感じます。
敷設した有線LANで会社パソコンに接続できれば、問題は解消すると思いますので、電波が途切れる問題は一旦置いておくことにします。
USBのLANアダプタの購入
LANアダプタの性能がボトルネックとなり、ネットワーク全体の速度低下となっていましたので、今回は慎重に商品を選びます。
パソコンのUSBポート
- 転送速度:USB2.0
- 端子形状:USB TypeA
調べたところUSB3.0のLANアダプタだと、それなりに速度が出ますが、USB2.0だと期待できないようです。
あえて買い替える必要があるのか?も含めて検討となります。
また、先日調べず適当に購入してしまった「中華LANアダプタ」は、端子形状TypeCをだったため、TypeC→TypeA変換アダプタも必要になりました。今回は、端子形状TypeAのものを選びたいと思います。
「中華LANアダプタ」に説明書は無く、箱に記載されているスペックは最大100Mbpsの通信速度ということなので、測定し80Mbps出ていたのでスペック通りということになります。
ただ、購入時にWebサイトでは「480Mbps speed」と記載がありましたので、腑に落ちないです。確かに「100M Lan」とは書いてますが、「Lan」「speed」が何を意味しているのか分かりません。中国製だから許されるという文化はいつまで続くのでしょうか?
【追記】
480Mbpsは、USB2.0規格は、理論値480Mbps(1秒間に60MB)の転送速度です。
これの意味するところは「USB2.0としては480Mbpsで転送できるけど、100MbpsのLANアダプタでスピード低下するから、結局最大100M」ということですかね。記載する意味あるのかな??
購入したLANアダプタは、ELECOMの商品EDC-GUA3になります。
USB3.0で転送速度946Mbpsということですが、会社のパソコンはUSB2.0です。
前モデルのUSB2.0だと76Mbpsと記載があり、中華LANアダプター並みだったので迷いましたが、新モデルになってプラスアルファの改善があるかも知れません。
メルカリで購入し新品・送料無料で780円で購入できたので、無駄になっても被害は少ないかと思いました。中華LANアダプタも送料込みで、ほぼ同額だったのでもっと調べておけば良かったです。
定価は、2,662円ですので、3分の1のお値段だったので良い買い物ができました。
実売価格は、こちらになります。
有線LANポートが無い薄型パソコンに最適で、高速ネットワーク通信が可能なUSB3.0 ギガビットLANアダプター。ギガ有線LANアダプターを使ったギガビット通信とパソコン接続部USB3.0の組み合わせにより、USB2.0搭載の旧製品(ロジテック社製 LAN-TXU2H3A)と比べ、ダウンロードしたデータを14.3倍(実測値)の速度で高速転送が可能。
メルカリは今年に入ってデビューしました。
特に、押し入れに眠っているものを次々売って半年で7万円以上の利益を上られたので、これについては別の記事でご紹介したいと思っています。
会社パソコンの設定をハック
ELECOMのLANアダプタにドライバインストール用のCD-ROMが付属しておりましたがWindows10だと自動的にドライバがインストールされるので不要です。
早速、会社のパソコンに接続してみました。
しかし、ドライバのインストールが実行された様子もなく、USBが接続されたという通知もありません。
またまた、嫌な予感がこみ上げてきました。
デバイスマネージャを確認すると、「ネットワークアダプタ」の欄にそれらしいドライバ名がありません。ASIX社製 AX88179搭載という仕様なので、ドライバ名が表示されるはずです。
会社のパソコンなのでUSBメモリー経由のデータ漏洩対策として、USBポートのデータ転送が禁止されている可能性があります。そのためか「USB大容量記憶装置」という項目もないです。
CD-ROMのドライバを入れたいのですが、CDドライブがついていないので、メーカーのダウンロードサイトから取得してインストールしてみました。しかし、デバイスマネージャのネットワークコネクタの項目に表示はされましたが、「!」が付いているのでダメなようです。
USBポートの禁止方法は数パターン考えられますが、いろいろ調べたところ次の方法を行った結果、うまくいったようです。レジストリを修正しますので必ずバックアップを取ってください。
レジストリエディタ(コマンド:regedit)で、下記を開いてください。
"HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Policies\Microsoft\Windows\RemovableStorageDevices\"
MSCモードでの書き込み禁止を解除
{53f5630d-b6bf-11d0-94f2-00a0c91efb8b}の中の、「Deny_Write」の値を「1(禁止)→ 0(許可)」に変更
もしくは、コマンドプロンプトを管理者権限で実行して下記を実行してください。
reg add "HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Policies\Microsoft\Windows\RemovableStorageDevices\{6AC27878-A6FA-4155-BA85-F98F491D4F33}" /v Deny_Write /t REG_DWORD /d 0 /f
PTP/MTPモードでの書き込み禁止を解除
①{6AC27878-A6FA-4155-BA85-F98F491D4F33}の中の、「Deny_Write」の値を「1(禁止)→ 0(許可)」に変更
もしくは、コマンドプロンプトを管理者権限で実行して下記を実行してください。
reg add "HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Policies\Microsoft\Windows\RemovableStorageDevices\{6AC27878-A6FA-4155-BA85-F98F491D4F33}" /v Deny_Write /t REG_DWORD /d 0 /f
②{F33FDC04-D1AC-4E8E-9A30-19BBD4B108AE}の中の、「Deny_Write」の値を「1(禁止)→ 0(許可)」に変更
もしくは、コマンドプロンプトを管理者権限で実行して下記を実行してください。
reg add "HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Policies\Microsoft\Windows\RemovableStorageDevices\{F33FDC04-D1AC-4E8E-9A30-19BBD4B108AE}" /v Deny_Write /t REG_DWORD /d 1 /f
会社の規定に反する行為の可能性がありますので
良い子はマネしないようにお願いします。
会社パソコンで有線LANの速度測定
LANアダプタをUSBポートに差し込むと、自動的にインストールが走りました。
「ネットワークアダプター」の一番上に、「ASIX AX88179 USB3.0・・・」と表示がされています。
そして、計測をしたところ、「お~っ! 感動です680Mbps」
スマートフォン(Google Pixel 5)の2倍の速度ですので非常に満足です。
そして、有線LANですので無線が途切れる心配もありません。しかもLANケーブルはCAT6aなのでノイズ耐性が高いのでさらに信頼が持てそうです。
USBポートの増設で速度低下
会社のパソコンのUSBポートは1つしかないです。今回、USBのLANアダプタを接続しましたが、その状態ですと、USBマウスが使えません。Bluetoothマウス買えば?という意見もあるかも知れませんが、そこまでの投資は気が引けました。
中華LANアダプタを購入した時に、中華LANハブを同時購入していました。

中華LANアダプタを購入した時に、中華LANハブを同時購入していました。

いかにも中国製って感じですね。
500円程度だった気がします。いかにも怪しい。
これまでの流れから、USBハブをかましたことで、また速度が低下してしまうのではないかということです。
速度を測定すると280Mbps。予想通り遅くなりました。
「中華LANアダプタ」での速度は71Mbpsでしたので、それよりは3倍速いです。こちらのUSBハブはUSB2.0なので、中華LANアダプタと同等かと思いましたが、そこまでは性能悪化はしませんでした。やはり、LANアダプタの基盤かドライバあたりが大きく影響しているようです。
まとめ
電化製品は日本ブランドの中国製は品質は高いが、ネイティブ中華製品はかなり質が悪いということが分かりました。まぁ、値段を安く抑えたい人向けの、動けば良いレベルですのでスペックを求めるなら、しっかりしたものを選ぶ必要があります。
有線LAN化することで、会社のパソコンで680Mbpsのネットワーク環境を実現できました。
ただ、USBハブを使用すると340Mbpsに落ちてしまいますが、プレゼン時はあまりマウス操作をしないので、タッチパッドとキーボードで操作すれば良いので使い分けたいと思います。
四方に接続するタイプが写真では恰好良さそうでした、実際使ってみると配線が四方に伸びるので纏まりが悪いです。。。